【A MACHINE】ルール破りのシャツ
こんにちは
いかがお過ごしでしょうか。
愛知県岡崎市にてセレクトショップ「abundantism」をしております、樋口と申します。
昨日、風呂場に水鉄砲が置いてありました。
すっごい可愛くて、すぐに一人で遊んでしまいました。
童心に戻った気分です。
というかずっと童心のままだからこんな商売やってるような気がします。
おっさんになっても、子供から呆れられるくらい無邪気に遊んでいたいものです。
それが僕的なかっこいい大人です。
くっきーとかケンコバは素敵だなと思います。
皆さんはどんな大人像をお持ちでしょうか。
さて、今日はそんな遊び心を忘れないルール破りなシャツをご紹介します。
【A MACHINE】
24-Crazy grain shirts white/blue
¥46200-
2024SS 今シーズンのコレクションは
自分で着地点を決めず、他者からの影響で作り出される未知のクリエイションに挑んだ作品。
詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
https://abundantism.com/?p=6168
【私的解釈・考察】
それではじっくり見ていきましょう。
まずはこの写真をご覧下さい。
何か変化がある事にお気付きでしょうか。
そう、違和感のあるザラつきがあります。
次は襟を見ていきます。
ザラつきのある左側
と
ザラつきのない右側
繋がっているはずの生地でなぜグラデーションが起きているのか。
これだけでわかる方はいらっしゃいますでしのうか?
実はこの質問を展示会場で僕もデザイナーさんに受けたんですが
全くわからず。笑
いやまぁ、正直わかるはずないと思います。笑
けどその説明を聞いたり、謎を考えるのが楽しくて楽しくて。
毎度そんなワクワクをくれます。
では、解説していきましょう。
【毛羽立ち】
そもそも、この毛羽立ちはなんなのか
というと
これは生地の後ろからニードル(針のようなもの)でパンチングをして毛羽立たせています。
ではなぜ毛羽立たせる必要があるのか。
そこにこのシャツのルール破りな作り方が存在します。
【地の目を合わせない】
シャツは本来、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)で織り目を十字に合わせて、裁断をします。
ですが、今回のA MACHINEのシャツは地の目を全く合わせず裁断しています。
この上の写真を見るとわかりやすいと思います。
光を透かしてみると、経緯が全く合ってなくて
斜めに走っているのがわかるかと思います。
さらにそれを僕なりに図にしてみました。
① 経緯を全く合わせずランダムにパターンを取ります。(実際の順番はわかりません。あくまでも私的考察)
②そこにパンチングを施します。
すると、パンチングがかぶる部分とかぶらない部分が出てきます。
上がパターンA
上のパターンBは違う角度でパンチングするとこうなります。
パンチングを先にやってから、パターンを取るのか
パターンを取ってから、パンチングする場所を変えるのかはわかりませんが、
デザイナーさんの説明を自分なりに解釈するとこういう構造なんだと思います。
この地の目を合わせないというルールを破ることをわかりやすくするために、パンチングが生きてくるんです。
さらにパンチングされている部位が一つ一つ違うため、全く同じシャツは一つとしてありません。
今までの常識を疑う事で
とてもベーシックそうなシャツなのに完全なるオリジナリティを追求した一着です。
white / blue ともにラスト一着となりました。
【styling】
着てみるとこんな感じ
160㎝ 肩幅広め size 2 着用
アバンではワンサイズでのお取り扱いです。
僕だったらジャストはsize 1 だと思います。
大きくもなく、小さくもなく、とてもいい形です。
size 3 ありますか?って聞かれますが
size 3 の作りはそもそもありません。
最近のオーバーサイズで誰でも着れる的な風潮があまり好きじゃないらしく笑、ブランドが提案するサイジングで着こなしてほしい
のだと思います。
誰にも合わせないし、媚びない。
だから続くんだと思います。
クリエイティブの中で誰かに合わせにいくと、とても親切そうですが
ものづくりの色や軸がブレてしまいます。
今までいろんなブランドやお店、事業を見てきましたが、誰かに合わせると
目先の売上は立つんですが、すぐなくなります。
逆に人に合わせに行かないと、すぐは売れないし、なかなか受け入れられがたいですが
自分の信じたものを愚直に続けていく事で誰かが見つけてくれて、確固たるオリジナリティを
生み出せるんじゃないかと思います。
このお店もいろんな葛藤の末に今に至ります。
そんな真のあるものづくりを皆様にお届けできたらと思っています。
最後は服とは全く関係ない話でしたが、ブログでは上っ面な部分だけでなく
深く深く掘り下げて、僕やデザイナーさんの考えに触れて頂けたらと思っています。
それでは、ぜひ店頭にてご覧ください。
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愛知県岡崎市籠田町13
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